【夏の業界セミナーレポートを一挙公開】「となりの関くん」なども手掛けたシンエイ動画の作画監督が登壇!

学校からのお知らせ

2014.09.25

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「あたしンち」「となりの関くん」などを手がけた作画監督が、アニメーターの仕事、苦労と魅力を語り尽くす!

2014/7/20(日)、ドームホールでアニメ業界セミナーを開催、講師にアニメーター/作画監督の大武 正枝氏をお招きしました。シンエイ動画は「ドラえもん」、「クレヨンしんちゃん」など視聴者から長年愛される作品を世に出しているアニメ会社。
大武氏はアニメーター歴35年以上の超ベテラン。長年の経験をもとに、アニメーターの仕事の魅力、苦労などを語っていただきました。

アニメの仕上げのアルバイトを始めたことがきっかけでこの世界に入り、最初はテレビで見る人気アニメを描けることがただただうれしく、徹夜仕事もまったく苦にならなかったという大武氏。
一度はアニメから離れてまったく別の業種に転職したこともありましたが、やっぱり「自分は描いているときが一番幸せだ!」と気付き、再出発を果たしました。

アニメーターになって初めての重要な仕事は、動画チェッカー(動画がきちんとつくられているかチェックする役割)として携わった「ルパン三世 ルパンVS複製人間」(劇場版第1作 1978年公開)で、今でも最も思い入れのある作品の一つだそうです。初めて映画作品に自分の名前が載る感動を味わいました。

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動画をつくるための「原画」を描き始めたのは「ドラえもん」。当時大武氏が所属していたスタジオは、複数のアニメ制作会社の仕事を受注していたため、携わったアニメも多種多様でした。
現在はフリーランスとして、シンエイ動画株式会社のアニメを主に手がけており、そのきっかけとなった「あたしンち」「となりの関くん」の2作品は会場で上映していただきました。

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「はじめは描けさえすれば、どんな絵でも忙しくても楽しいのですが、やっぱり次第につらくなってくるんです。好きな絵だけ描いていられるわけじゃないですしね。でも、どれだけ苦労しても作品になったのを一目見ると、全部忘れてしまいます。このうれしさは、昔も今も全然変わることがありません」としみじみ話す大武氏の表情には、アニメへの深い愛がにじみ出ていました。
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セミナー後は長年活躍されているプロの視点から在校生の描いた作品を熱心に指導して下さいました。

絵がうまいだけでは不十分。協調性や感受性を身に付けて、
自己主張もできるアニメーターを目指してください!

シンエイ動画
アニメーター/作画監督
大武 正枝氏

32_042アニメーターは、絵がうまくてたくさん描けるというだけではダメなんです。
アニメは一人でつくるものではないので協調性も必要ですし、ひたすら描くことに耐えられる体力と根性もいります。
学生のうちは、模写をたくさんしてください。私は好きなアニメのシーンや好きな作家の絵を大量に模写しました。マンガなら一冊分全部模写することもありました。
映画を見るのもおすすめです。アニメーターは役者と同じで、自分の手で上手に演じさせるものだと思います。このような訓練を通して感受性も養えるはずです。

ある程度経験を積んでも、苦手な絵は誰にでもあります。
私はかつて爆発を描くのが下手で「なんだこの迫力のない爆発は」と言われたことにショックを受け、しばらくは爆発シーンばかり練習していたことがあります。苦手な絵は特にきちんと練習しなければいけません。

アニメーターを目指す皆さん、もっと自己主張をしてみてはどうでしょうか。最近の若いアニメーターには自己主張する人が少ないと感じます。自由な発想を持ったアニメーターなら、演出家になる道もあります。
常に「こういうものをつくりたい!」と思いながら描き続けてくださいね。

 

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