【夏の業界連携セミナーレポートを一挙公開】「パズル&ドラゴンズ」のガンホーによるセミナーの内容公開

学校からのお知らせ

2014.11.19

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大事なのは「ゲームの本質的な面白さを追求する」こと!

2014/8/5(火)、ソニックホールで開催されたゲームソフト業界セミナーに、ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社(以下ガンホー)から新規事業開発室室長の橋本裕之氏がお越しくださいました。 ガンホーは「パズル&ドラゴンズ」(パズドラ)のヒットで知られる、オンラインゲームの運営会社です。もともと出版社で雑誌編集に携わっていた橋本氏は、同社の企業広報を担当し、自社のゲーム開発を裏方としてサポートしています。今回のセミナーでは「パズドラ」を例に、広報担当者の視点でガンホーのゲーム開発を紹介してもらいました。

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「パズドラ」は、全世界で売上げNO.1を誇るゲーム。これまで、国内だけでも3,000万ダウンロードを達成しています。(※記事公開時点)これはスマホを持つ人口の半分に相当するといいます。昨年末には任天堂の3DS用に、「パズドラZ」として再デビューし、すでに約150万本を突破しています。 パズルを解きながらモンスターを攻撃する「パズドラ」は発売当時、RPGとパズルを融合させたまったく新しいゲームとして注目を浴びました。こだわったのは「アクション性」と「家庭用ゲームのクオリティ」。パズル部分はスマホのタッチパネルを生かし、バトルの醍醐味をアクション性の高いパズルで実現しました。また、家庭用ゲームをメインに手がけていたスタッフが、そのクオリティを目標に掲げて制作に取り組んだそうです。
最後の質疑応答コーナーでも学生たちから積極的に橋本氏へ質問を行い、それに対し丁寧に分かりやすくお答えいただきました。

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講演終了後は、同社グループ企業のグラスホッパー・マニファクチュアの開発部部長の松崎氏も加わり、個別に作品を持ってきた学生達に作品指導を実施して頂きました。現役のプロによる指導は、業界を目指す学生にとって非常に刺激があり、モチベーションが最高にあがる時間で、彼らの成長の場でもあります。

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社会に出たらなかなか学べない チームワークを今のうちに身に付けよう。

ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
新規事業開発室 室長
橋本 裕之氏

今日最も伝えたかったのは、当社のゲーム開発の一番のポイントである「ゲームの本質的な面白さを追求すること」です。そこにはオリジナリティが必要であり、ゲーム業界、エンターテインメント業界全体を考えた取り組みが求められると思います。さらに、ゲーム開発はあくまでもチームで行うもの。一人の天才プログラマーがつくるものじゃないんです。だから、当社ではテクニカルな面よりもチームワークを重視します。これは学生の皆さんにも強調しておきたいことです。チームワークを学んでくださいと。いろんなスペシャリストが一丸となって一つの目標に向かわないと、ゲーム制作は成り立ちません。社会人になるとなかなかチームワークを学ぶ機会がありません。身に付けておくなら今のうちですよ。
「『パズドラ』はオンラインゲームではありますが、ソーシャルゲームじゃない。SNSと連携しておらず、ユーザー同士のコミュニケーションも極力しません。あえてユーザーを囲い込まない戦略を取っているわけです。これは当社が“ゲーム単体での本質的な面白さ”を追求しているから。まず一人で遊んで面白くないゲームなんて、何人と遊ぼうが面白いはずがありません」と橋本氏は語ります。カスタマーサポートを自社で行ってできるだけ多くのユーザーの声を吸い上げ、頻繁にアップデートを行ったり、ときには課金せずに楽しく遊べる施策も講じたりと、決して利益だけを追求しない「ポカポカ運営」を特徴としている、というお話も興味深いものでした。

関連リンク

ガンホー・オンラインエンターテイメント公式サイト
パズル&ドラゴンズ公式サイト

神戸電子専門学校 ゲームソフト分野ページ
過去の業界連携セミナーレポート

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