【セミナーレポート】『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』『聖剣伝説』シリーズなどのスクウェア・エニックスによるゲーム業界セミナー開催!

学校からのお知らせ

2016.09.29

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2016/3/27(日)、ソニックホールにてゲームソフトの業界セミナーが開催されました。ゲストは株式会社スクウェア・エニックスのサウンドプログラマー、笠原直氏と南明宏氏のお二人。およそ200名の来場者を前に、ソフト開発の流れや勉強のアドバイス、現在に至るご自身の道のりなどをお話くださいました。

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業界のトップ企業からプログラマーが来校。
スキルを磨くコツやゲーム業界を勝ち抜くヒントを披露。

スクエニの略称で知られ、『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』『聖剣伝説』など数々のヒット作を生み出している同社は、ゲーム業界を目指す学生にとって憧れの企業。そのサウンド部に属するお二人の話とあって、熱心にメモを取りながら聞き入る人も見うけられ、会場内には心地良い緊張感と熱気が漂っていました。

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プログラマーとして13年のキャリアを持つ笠原氏(上の写真左)からは、ゲーム製作の流れや必要なスキル、プログラマーになるためのアドバイスをいただきました。
最近のゲームは、ゲームエンジンやミドルウェアの使用で製作工程が省力化されていますが、フルスクラッチ製作にも対応できる根本的な技術の理解が必要。とはいえ、製作に必要な全スキルを身につけるのは困難なので、自分の進みたい方向を決めてスキルを磨くといいとも語られました。
また、学びの過程では、できることばかりするのではなく、新しいことに挑戦することが大切。業界で活躍するために「自分のすべてをかけて努力して欲しい」と締めくくられました。

プログラマー歴10年の南氏(上の写真右)は、自身の学生時代を振り返りながら具体的なアドバイスを披露されました。専門学校生時代には、毎日、授業の前後に居残り、仲間と切磋琢磨してスキルを高めたこと。課題は独自の要素を付加してカスタマイズ。独学で様々な知識を吸収していたことも話してくださいました。
就職作品に関しては、課題の延長で作らない。未完の物は評価の対象にならない。何を作ればいいかわからないなら、既存のゲームを自分でプログラムしたり、ツールやCGのシェーダーを作るのもいいとアドバイス。本気でゲーム会社に入るには、学生時代にしっかりスキルを身につけ、自分の力を全部詰め込んだ作品を作るべきと熱く語られました。

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※セミナーの終盤では、質疑応答タイムも。学生からのさまざまな質問に答えていただきました。

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やる気だけではだめ。惜しみない努力と
行動があってこそ、結果に結びつく。

株式会社スクウェア・エニックス
サウンド部 サウンドプログラマー
笠原 直氏(写真左)

仕事をする上で心がけているのは、少しでも不安な点があったら、後回しにせずその場で検証するということ。甘い部分を残さないことですね。プロジェクトにはたくさんの人が関わるので、後になって不備が出てくると時間も経費も大きなロスになりますからね。
弊社のサウンド部では新人にはまず、何かのコンバータを作ってもらい総合的なスキルを見ます。比較的自由度が高い部署でもあり、“秘密兵器作っちゃったけど、どう?”なんていうのもOKなんです。でも行動して結果に結びつけるためには大きな努力が必要で、それを惜しまない人が、頭角を現してくるんですよね。

人が作らない作品で自身をアピール。
情報のキャッチアップも欠かさない。

株式会社スクウェア・エニックス
サウンド部 サウンドプログラマー
南 明宏氏(写真右)

ゲーム会社への就職を希望する人は、みんなやる気があるし力もある。そこを突破していくには、ある種の覚悟が必要です。僕の場合は誰も作らないようなツールを作り、学生時代に誰にも負けないほど勉強したという自負を持って採用試験に臨みました。入社後はすぐに、ある作品のサウンドプログラミングを任されました。ゲーム会社って戦力になるイメージが湧くかどうかをかなり見られるので、学生時代に目いっぱい勉強しておくべきだと思います。
変化の早い業界ですから、仕事をしながら情報のキャッチアップ、技術のスキルアップも欠かせません。10年たった今も毎日が新鮮です。

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