アニマ:3DCGアニメーション学科業界連携セミナーレポート特集5(3月-10月)

学校からのお知らせ

2016.11.22

ハリウッドに対抗できる作品をつくるという目標の道しるべとなった「ダム・キーパー」

2016/7/29(土)、株式会社アニマ代表取締役の笹原晋也氏、同社リードコンポジッターの高橋達也氏、同社広報の吉木佑里弥氏に来校いただき3DCG・アニメ業界セミナーを開催しました。
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代表取締役 笹原氏(右)とリードコンポジッター 高橋氏(左)
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同社は、映画、ゲーム、TVアニメ、パチンコ遊技機など幅広い分野の3DCGアニメーション制作を手がけています。今回は、「5年後を目指して世界に通用する作品をつくる」という構想で挑んだ、トンコハウス社との提携による2Dショートフィルム「ダム・キーパー」のCGアニメーションのテスト映像制作で感じたことについて語っていただきました。

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2015年アカデミー賞ノミネートされたこの作品で、業界最先端の高いクオリティを実現する難しさを痛感したそうです。実際にトンコハウス社に行くことで、自分たちのレベルを明確に理解でき、国内業界の問題点も実感されたそうで、「CG業界全体を、もっと魅力あるものにしなければ、ハリウッドに対抗できるような作品を出すのは難しい」と指摘。その上で、トンコハウス社の熟達したクリエイターに出会い、ハイレベルなことをシンプルで分かりやすく教えてもらえたことを例に挙げて、優秀な人に教えてもらえる環境をつくれば人材が育つと語り、人材確保だけでなくそういった環境整備の重要性も提言されました。
「熟達したクリエイターは、基礎知識を得るうえで、人生のどこかで5000時間以上のトレーニングを実践しているという研究データがあります。目標を持ち、すぐに諦めないことが大切。いつか共に仕事をしましょう」という貴重なメッセージまでいただきました。

セミナー終了後は、楽屋において、社長の笹原氏、リードコンポジッターの高橋氏を中心に学生作品の指導を行っていただきました。学生にとって非常に貴重な時間をいただけました。
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株式会社アニマ
代表取締役  笹原晋也氏
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海外に通用する作品をつくっていく!大きな目標があれば、努力は続けられる。
CGが出始めた頃、兄弟でパソコンを使って一緒にやり始めたのが、この業界を目指すきっかけになりました。兄を見て、僕も手伝ってみようと思ったんです。フリーで技術を上げて、仕事として成り立つようになったので会社にしました。僕たちの時代は、本当に独学で、勢いでやり始めた人は多いですよ。当時は勤める会社もなくて、自分たちでやるしかありませんでした。会社としての目標は、海外で通用するCGアニメーションを作ること。まだ、海外のプロダクションと比べるとすごく差があります。でも、僕たちは決して諦めない。みなさんも、これから就職活動を行う中で、いろんな困難もあるかと思いますが、最初にCGをはじめた時の熱い気持ちを持って、日々トレーニングを続けて、ぜひ頑張ってください。

株式会社アニマ
リードコンポジッター 高橋達也氏
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基礎をしっかり身につけていれば、ソフトウエアの進歩にもついていける。
「天空の城ラピュタ」を観て、こんなに感動するのはなぜだろうと思ったのが、この業界をめざしたきっかけです。宮崎駿の作品が大好きで、ジブリに入りたいと思っていました。そんな頃、友人が3DCGをやっていて、仲間内で3DCGのソフトで、おもちゃ感覚で遊ぶうちに興味がわいて、専門学校を経て、結果的にフリーランスでこの業界に入りました。ソフトウエアの進化や、技術的な進歩が早い業界ですが、基礎ができていれば、全く関係ありません。基礎が表現力の核としてしっかりあれば、進歩にもついていくことができるので不安を感じる必要はありませんよ。

株式会社アニマ
広報 吉木佑里弥氏
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海外進出を目指す当社では、優秀なクリエイターを常に求めています。
当社では、著名なクリエイターを招いての社員用セミナーを積極的に実施し、個々の技術が向上していくようなサポート体制を整えています。夏休みには1ヵ月のインターンシップを行っていますが、単なる社員の手伝いではなく、個々の希望に応じた課題制作に取り組むことでスキルアップにつなげる仕組みにしています。当社からインターンシップへお招きするという形で、例年半分以上くらいの方を採用し、社員として働いていただいている実績もあります。興味のある方は、ぜひご応募ください。将来一緒に仕事ができることを楽しみにしています。

関連リンク
アニマ公式ページ
トンコハウス公式ページ
神戸電子専門学校 3DCGアニメーション学科ページ