ケイカ代表取締役　由水氏によるによるVR関連における3DCGメイキングセミナー開催

あらゆる3DCGコンテンツを手がけるケイカがVR（バーチャルリアリティ）を語る！Oculus Rift（オキュラス・リフト）の実体験で学生も大興奮。

2015/7/25（土）、ケイカの代表取締役、由水桂氏にお越しいただき、VRにかかわる3DCG分野の業界セミナーを開催しました。

同社はゲーム、アニメ、CF（コマーシャルフィルム）、キャラクターデザイン・モデリングなどさまざまな3DCGを手がけるCGプロダクションです。多岐にわたる媒体に関わり、それに伴う技術をどんどん取り入れて新しい業務にチャレンジしていくのが会社の方針。昨今のトレンドとなっている3D技術にはほとんど関わっているといいます。中でも今回は、Oculus Rift（オキュラス・リフト）（※）によるVR（バーチャルリアリティ）空間をつくった、同社でも初挑戦のプロジェクトが紹介されました。

そのプロジェクトとは、佐賀県の三重津海軍所跡という、江戸時代の造船施設を観光資源としてPRするための「三重津タイムクルーズ」の制作。VRで表現された当時のまちや港、人々のようすをOculus Riftによって体験できるものです。ワークフローにそって、実際の絵コンテやキャラクターづくり、モデリングの過程を解説。町人、商人、武士など江戸時代のさまざまな役割の人々が100人以上登場するため、描き分けたりいろいろな動きを設定したり、さらにそれらの動きを社員全員で演じて撮影したりと、アニメーションになるまでの一つひとつの工程は大変です。同社の高い技術力と業務の守備範囲の広さをうかがい知ることができました。同作品を制作する中で、視聴中の「3D酔い」や、360°のパノラマになっている背景の切り替えなど、いくつか課題も出てきたそうで、今後の制作につなげるため改善を図っていくということでした。

最後はいよいよOculus Riftを装着しての体験。参加者が一人ずつ「三重津タイムクルーズ」を実際に視聴しました。リアルに迫りくる風景に思わず「おおっ！」と声がもれ、体が動きます。会場は希望者の行列で埋まるほどの大人気。初めてのVR体験に在校生も高校生も大興奮でした。

セミナー後は、在校生への個別作品指導を時間をかけて実施していただきました。在校生にとって、現場プロから直接聞くアドバイスは今後の大きな糧となるでしょう。

いろんな技術にチャレンジするのは面白い！今は各方面に広くアンテナを広げよう。

株式会社ケイカ
代表取締役社長
由水　桂氏

私自身、いろんな新しい仕事や技術に取り組むのが好きで、会社全体としてそのような気風があります。これまでやったことのない技術でもスタッフみんなでしながらチャレンジしていくという感じです。Oculus Riftはけっこう昔からあるもので、私もVRはいつかぜひやりたいと思っていたので、Oculus Riftに比較的手が届きやすい状況になった今、やっと取り組むことができてうれしいです。3DCGの面白いところは、毎年新しいものがでてくること。そこに私たちならではのアイデアや技術を組み合わせてもっと面白いものにしていくわけです。例えばOculus Riftをネットワークでつなげば新しい展開ができるでしょうし、近いうちに必ずそうなっていくでしょう。皆さんには、今のうちにいろんな方向に興味を持っておいてほしいです。今はまだ、自分のテリトリーを決めて自ら小さくなってしまわないほうがいい。どんどんアンテナを広げていってください。

関連リンク

ケイカ公式サイト
3DCGアニメーション学科