【夏の業界セミナーレポートを一挙公開】「ポケットモンスター」シリーズ・「ソリティ馬」などを手がけるゲームフリークによる、ゲーム業界セミナー開催!

学校からのお知らせ

2014.09.03

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代表作「ポケモン」に負けない新規タイトルを生み出すための、ゲームフリーク独自の社内制度とは?!

2014/7/26(土)、ソニックホールでゲームソフト業界セミナーを開催し、ゲストとして株式会社ゲームフリークのプログラマー、田谷正夫氏にお越しいただきました。世界中の子どもたちに愛され、累計1億8,600万本の販売本数を誇る「ポケットモンスター(ポケモン)」シリーズの原作から開発までを手がける同社では近年、ポケモン以外の新規タイトルにも力を注いでいます。

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この日のメインテーマは、新規タイトルを生み出すための同社の取り組みについて。去年の夏にニンテンドー3DS用のダウンロードソフトとして発売され、大人気を博した「ソリティ馬」は、田谷氏がディレクターを務め、開発した作品です。「ソリティ馬」はトランプゲームのソリティアと競馬を融合させたまったく新しいゲーム。これが成功を収めた背景には、独自の社内制度「ギア制度」がありました。

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「ギア制度」はポケモン以外のタイトルを世に送り出すため4年前に始まった制度です。社内で3人のチームをつくって企画を行い、社内審査を通れば最長6カ月の試作期間が与えられ、最終審査に合格して初めて製品化を前提としたプロジェクトとして認められるというものです。一度は審査に落ち、翌年の再チャレンジで見事プロジェクト化を勝ち取った田谷氏は、「ギア制度」を利用したゲーム開発の難しさ、面白さを語ります。

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年間通してポケモンの開発、制作に注力する同社内ではチームメンバー確保自体も難しい上に、製品化が認められたとしても、すべて自分たちのチームで販売まで責任を持って行わなければならないため、ディレクターを初めて務めた田谷氏は専門外のことも監督しなければならず、大変だったそうです。しかし「ほとんど誰にも口出しされずに好きなようにつくれるのは最高に楽しい。プロモーション活動も自分たちで考えるなど、とてもいい経験ができた」と言います。
「ギア制度」は、さらなる効果的な運用を目指して現在も進化し続けているとのこと。今後、どのような新規タイトルが生まれるのかが楽しみです。

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セミナー後は、学生たちの個別質疑にご対応いただきました。

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学生のうちにチーム制作に慣れよう。
そしてたくさん失敗しておこう。

株式会社ゲームフリーク
開発部 プログラマー
田谷正夫氏

「学生のうちにやっておくべきことは何か?」とよく聞かれます。私はチーム制作を経験しておくのがよいと思います。これは「ソリティ馬」をつくった私自身の経験からです。ゲームはいろんな分野に携わる人、いろんな考えや感覚を持った人たちとつくっていくもの。プログラマー同士だと問題なく成立する会話が、他分野の人だと通じないことも多々あります。もう一つは、失敗すること。失敗して、反省して、それを改善していくことで大きく成長することができます。社会人になっても、それは同じはずなのですが、やっぱり対価をいただきながらお仕事をしていますし、しかもひとつの失敗が周囲に迷惑をかけてしまうとなると、失敗に対して臆病になってしまうこともあると思うんです。学生のうちに、思い切りやりたいことをやって、失敗から何かを学ぶ経験をしてもらいたいと思います。セミナーでもお伝えした通り、私は「人を楽しませることに真剣になれる人」に、ゲームフリークに入って来て欲しいし、一緒に仕事がしたいと思っています。実際、ゲームフリークにはそういう人が多いし、私もまさに、いつも誰かに楽しんでほしい、という気持ちを持っています。これこそが自分のモチベーションを維持する原動力といってもいい。この気持ちを皆さんも大事にしてほしいです。

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