スクウェア・エニックス サウンド部による ゲームサウンドの作り方

2019/8/1(木)株式会社スクウェア・エニックス サウンド部によるゲームサウンドセミナーを開催。
コンポーザー 関戸 剛氏とサウンドディレクター・サウンドデザイナー宮永英典氏にご登壇いただき、ゲームサウンドの仕事が解説されました。

モノづくりの現場では探求心を!

第1部では関戸氏によって“コンポーザーとは”が解説されました。プランナーからのテキストで書かれた指示リストを元に、イメージを膨らませ曲を作っていきます。曲を使用するシチュエーションの情報や、「ワクワクする感じと疾走感を出す」といったおおまかな指示のみで画面のイメージはないところからスタートします。「僕の場合、まずベースのリズムを作り、音を乗せていくことが多いですね」と関戸氏。Logicを用いた曲作りの実演を交えつつお話しされました。「ディレクターやプランナーが何を求めているかを汲み、音にしていくのは難しいところ。

ひとつのゲームの中で、様々なジャンルの音楽を作るので、クラシック、民族音楽、演歌、アニソン…隔てなく広く聞いておくことも大切です」。ゲームを面白く楽しくするのに音楽は欠かせないと言います。「ゲーム好きなのは基本ですが、ゲーム以外にも興味を持っている人がいいですね。モノを作る人は知って知りすぎるということはない。どんな趣味も経験も、クリエイティブに生かせるはず。探究心のある人が向いていると思います」

正解がない仕事、イメージが大切

第2部では、サウンドデザイナー・ディレクターの仕事について宮永氏が解説。まず、サウンドデザイナーとは何かをNuendoを用いた効果音制作の実演も交えながら説明してくださいました。スクウェア・エニックスの場合、ファンタジーRPGのゲーム開発に強いこともあり、抽象音が多いと言います。「魔法とか呪文、召喚など、現実にはない音を作らないといけない。正解がないのでイメージが大事。難しいですが面白いところでもあります」と、宮永氏。効果音作りだけでなく、「ボイス収録や編集、BGMのループ化、MA、ゲームへの実装やデバックなど」サウンドデザイナーの様々な仕事も紹介されました。さらに、ゲームサウンド制作の流れと共にサウンドディレクターの役割も紹介。「ディレクターというと偉そうなイメージがありますが、スムーズに制作が進むようサポートし調整するのが仕事ですね」。

最後に、サウンドデザイナーを目指すには「身の回りのあらゆる音に興味を持つ」「五感を磨く」「日常会話で、擬音を多用しよう!」と宮永氏。「ゲームをする人にどんな感情を与えたいか、感情を表現するのがサウンドデザイナーです。自分自身がいろんな感情を知っていないと、人に響く音は作れないもの。どんなことでも経験して、五感を磨いておいてほしいですね」とメッセージされました。

業界の第一線のエンジニアから直接指導!

セミナー終了後は関戸氏・宮永氏による指導会が行われました。
学生たちも憧れの業界で働く両名に緊張の面持ちで挑んでいました。

演者プロフィール

株式会社スクウェア・エニックス
サウンド部 コンポーザー
関戸 剛氏

1986年コナミ工業株式会社(現在のコナミ株式会社)入社。パソコンゲーム、ゲームボーイ、メガドライブ、業務用ゲーム機器等、数多くのゲームハードに関わり各ターゲットに適したゲーム音楽の制作を手がける。
1995年株式会社スクウェア(現在のスクウェア・エニックス)入社。2014 Annual Game Music Awards Artist of the Year 東アジア優秀作曲者部門にノミネートされるなど定評のある作家性をそなえ、社外の著名作家の編曲なども多数手がけており、ゲーム展開にあわせた色彩豊かな音楽創りをみせ、豊富な経験と独自の音楽性でゲーム制作に大きく貢献し続けている。

株株式会社スクウェア・エニックス
サウンド部 サウンドディレクター・サウンドデザイナー
宮永 英典氏

1998年 京都の大手ゲームデベロッパーに入社。ゲームボーイ以降の様々なコンシューマハードや、業務用ゲーム機器・遊技機・着メロ・玩具・家電…などなど、幅広い分野のサウンド制作に携わる。サウンド全般の制作経験を経て、サウンドディレクター兼マネージャーを努める。2017年 株式会社スクウェア・エニックスに入社。大阪サウンド部担当サウンドディレクターとしてチームを発展させるべく、制作にも精を出しながら、西へ東へ日々奔走中。

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神戸電子専門学校 サウンドクリエイト学科