建築士になるには？必要なスキルとキャリアパスを徹底解説！

建築物の設計や工事監理を行う、国家資格を有した専門家が建築士です。建物のデザインだけでなく、安全性や機能性、法規制など、さまざまなことを考慮し、人々が安心して快適に過ごせる空間を創造します。

本記事では、建築士になるために必要なスキルやキャリアパスについて詳しく解説します。

建築士とは？

建築士には、「一級建築士」「二級建築士」「木造建築士」の3つの種類があります。そして、それぞれ扱える建物の規模や用途が異なります。

「二級建築士」や「木造建築士」は、主に住宅や中小規模の建物を対象としています。さらに、「一級建築士」は大型の公共施設や高層ビルなど、あらゆる建築物を設計できます。

いずれの建築士も、建物の設計図を作成します。設計図は、施主（依頼したお客様）からの要望や予算に合わせて作成します。しかし、要望を反映させるだけでなく、次のことも考慮する必要があります。

• 建築基準法に基づいた安全性や耐震性
• 機能性
• デザイン性

設計図が完成した後は、実際の工事に着手します。工事が始まると、設計図に基づいて工事が進められているかを確認します。また、工事業者と連携を取りながら作業の円滑化を図ります。このようにして、施主のイメージする建物が正確に実現されるように努めていきます。
このように、工事監理も建築士の重要な役割のひとつです。施主の理想とする建物を正確に形にするために欠かせない業務です。

建築士になるために必要な知識・技術

建築士になるためには、国家資格である『建築士免許』の取得が必要です。さらに、資格取得に加えて、以下の4つのスキルが求められます。

手を動かす力と立体を把握する力

間取りやデザインを考える際には、頭の中だけで考えるのではありません。実際に手を動かしながら何度も試行錯誤することが重要です。
また、自分が考えたものを立体的に捉えられる力を持つことも大切です。その力があると、お客様との打ち合わせがスムーズに進みます。その上、図面やCGの作成時にも役立ちます。

図面やCGを使ってイメージを伝える技術

建築設計では、制作スキルも必要です。

• CADを使った間取り図の作成
• 3D-CADを用いた建築CGの作成

3D-CADは、立体的な空間のイメージを視覚的に伝えるツールです。そのため、お客様への説明などに非常に重要となります。打ち合わせ時にイメージを共有することで、設計の意図をより正確に伝えられます。

使いやすく、快適な空間をつくる知識

使用する人の動線や利用する場面をイメージすることも必要です。部屋の配置やデザインは、それらも考慮して検討します。人々が快適に過ごせる空間を設計するためには、次の知識が必要です。

• 生活に必要な最低限のサイズ感
• 部屋の計画に関する基本ルール

そして、これらの知識があれば、お客様への説明もスムーズに行えます。

建物の設計ルールに関する知識

建物を安全に設計し、法律に適合させる必要もあります。そのためには、建築基準法等を理解しておく必要があります。建築基準法では、建築する場所や用途ごとに異なるルールが定められています。計画を進める上で、これらの基本的な知識が求められます。

建築基準法の例

• 耐震基準（安全に関するルール）
  • 日本は地震が多い国です。建物が簡単に倒壊しないように、構造や強度の基準が国で定められています。
• 建ぺい率と容積率（環境に関するルール）
  • 土地全体に建物を建ててしまうと、どうなるでしょうか？火事のときに隣へ燃え移りやすくなります。また、風通しや日当たりも悪くなります。そうなると、街全体が住みにくくなってしまいます。それを防ぐためのルールです。
• 居室の採光・換気（健康・衛生に関するルール）
  • 私たちが生活する「居室（リビングや寝室など、継続的に利用する部屋）」には、十分な自然の光と新鮮な空気が必要です。なぜなら、健康で快適な空間を維持するために必要だからです。窓が小さすぎたり、全くなかったりしないよう、法律で規制されています。

建築士を目指せる神戸電子専門学校の学科

神戸電子では、建築士を目指す学科「建築インテリアデザイン学科」があります。初心者でもゼロから、建築の設計やデザインを基礎から学ぶことができます。

また、在学中にリアルな設計経験が積める実務学習の場があります。さらに、

• 『住宅リノベーションプロジェクト』
• 『新しいオーダーキッチンの提案』

などといった、企業と連携した産学連携課題に取り組めます。このように、業界で求められる知識や技術を養うことができます。

神戸電子専門学校で学ぶメリット

少人数制の授業

設計や製図などの実習科目は、15名の学生に対して1名の教員が指導を行います。つまり、少人数制カリキュラムで、一人ひとりに合った丁寧な指導を行っています。

コンテストの受賞実績が証明する、確かなチカラ

日本最大級の学生設計コンテスト「建築新人戦」があります。この「建築新人戦」で、13年連続上位100選に入選を続けています。これは、専門学校では唯一の実績です。さらに、2023年には上位8選に入選する快挙を達成しました。これも、全国の専門学校で初の実績です。

学科独自の就職ネットワーク

学校には多くの求人情報が寄せられます。これに加えて、日本全国から集まる建築業界に特化した学科独自の求人情報もあります。したがって、UターンやIターンなど、個人に合わせた就職活動をサポートしています。

建築士のキャリアパス

設計事務所、建設会社、ハウスメーカーなど、建築士のキャリアパスは多岐に渡ります。また、専門分野も、

• 意匠設計
• 構造設計
• 設備設計
• 工事監理

などがあり、それぞれの専門性を高めていくことも可能です。

卒業生には、自身で建築士事務所を開業する方もいます。また、大手建築設計事務所で世界的な建築物の設計に携わる方もいます。さらには、2021年開催の「東京オリンピック」の競技場設計に携わった卒業生もいます。このように、幅広い分野で、卒業生たちが活躍しています。

まとめ

建築やインテリアは、人間が生活していく上で欠かせない「住」を担う業種です。最近では、建築・インテリア業界ともに人手不足が問題になっています。しかしながら、一方で技術と知識を身につければ、長く活躍できる業界です。

神戸電子専門学校では、初心者から建築やインテリアを基礎から学ぶことができます。高校での文系、理系に関係なく、学ぶことができます。デザインや設計に興味がある方はぜひ一度、オープンキャンパスに参加してみてください。建築インテリアデザイン学科では、CADや建築模型を作る体験メニューをご用意しています